今住んでいる街は秋の夜はアオマツムシの鳴き声一色になります。
コオロギや本物の(!)マツムシも鳴いていますが、打ち消されてしまいます。
ちょっと増えすぎじゃない?
日没から9時くらいまでは、街路樹の横を通ると、上から声が降って来る感じ。
最近は明るい時間にも鳴いているようなので、午後早い時間に探しに行ってみました。
併せて7月下旬から見てきたアオマツムシたちの様子をまとめてみました。
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アカメガシワでアオマツムシの声がするので探してみました。(2017.9.27.15時)
アオマツムシは葉が重なり合ったところに隠れて鳴いていることが多く、大声のわりに見つけにくい虫。
明るい時間は夜ほど大量に鳴いていないので、声の出所が探しやすいようです。
何匹か見つかりましたが、こちらはオスとメスが様子をうかがっています。
時間をかけて接近。この間、オスは一度も鳴きませんでした。
やっとオスとメスが並んで。
オスは音は出さずに翅を少しずつ何度も持ち上げます。ここからメスを誘うにおいが出るらしいです。
精球を受け渡して結婚が成立するのを待ちましたが、この後、メスがのこのこと歩いて立ち去りました。
オスのにおいが気に入らなかった?
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ソヨゴの枝でオスが数匹大きな声で鳴いていました。(2017.9.27.15:15)
同じ木がたくさんある場所でも、鳴いているオスは一か所に集中しているようです。
縄張り争いの鳴き声なのでしょうか。
しばらく見ていたら、メスが鳴いているオスに近づいて、ぴたりと並びました。
高いところなので枝を引き寄せて写真を撮っていたら、私が気になったのか、バラバラになってしまいました。
あとちょっとだったのに…。お邪魔しました。
アオマツムシはだいたい人の背丈よりも高いところで鳴いています。
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サクラの葉に隠れてオスが数匹鳴いていました。(2017.9.27.15:40)
鳴いているオスのそばを見ると、メスが見つかります。
このオスの鳴き声は、いつも聞く「リーリー」という大声ではなく、かすれるような小さな声でした。
求愛の声だったのでしょうか?
鳴き続けながら、歩いてゆっくりメスに近づきます。メスは不動。
結局気に入ってもらえなかったようで、メスは歩いて去ってしまいました。
同じ木で、別のカップルも接近していました。
この日見ていた感じでは、アオマツムシはメスの方に選択権があるようです。
恋の歌を歌って時間をかけてメスに近づくことができても、相手が気に入らなければメスはさっさと立ち去ります。
気を持たされたのに振られるオスがちょっと気の毒になりました。
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夏の間に見かけたアオマツムシが成虫になるまでの様子をまとめてみました。
脱皮直後と思われる幼虫。
サクラの葉が大好物なようで、うちの近所では桜並木で一番よく見つかります。(2017.8.8)
上の幼虫が止まっていた桜の葉の裏側に、脱皮殻がついていました。
フクログモの住居のような葉っぱを糸で重ねたところを剥がすと、幼虫が見つかります。(2017.8.8)
終令幼虫はかなり恰幅がよくなります。(2017.8.4)
グルーミング中の幼虫。(2017.9.1)
白い何かを食べているメス。これは、自分の脱皮殻?(2017.8.31)
こちらも、クモの住居の再利用の隠れ家。(2017.8.9)
成虫になっても、できるだけ隠れていたいアオマツムシ。(2017.8.29)
成虫のオスが鳴く時も、葉っぱの隙間で鳴いているのをよく見かけます。(2017.9.12)
最近、ジョロウグモに捕まっているアオマツムシの成虫をよく見かけます。
成虫は、シュッと横に飛ぶので、障害物に引っかかりやすいんでしょうね。
※以前書いたアオマツムシの記事はこちらです
「アオマツムシ」(2012.9.26)